フクシマ板長
今回は、美味しく馬刺しを楽しむための切り方のコツをご紹介します。部位ごとの切り方のポイントもご紹介します。
切り方のステップ:基本編
まずは全部位共通の基本のステップをご紹介していきます。
繊維がわからない時は気にしない
個体差はありますが、繊維が入り組んでいて繊維方向がわからない、ということがあります。そんな時繊維は気にしなくても大丈夫です。
方向がわからないほど繊維がきめ細かいということですので、食感の違いも僅かな場合が多いです。そのような時は繊維は気にせずスライスして下さい。
なお、レバ刺し・タテガミに繊維はありません。スライスしやすい方向で大丈夫です。
部位別の切り方のポイント
それでは基本編をマスターしていただいたところで、ここからは部位別に切り方のポイントを解説していきます。
赤身
赤身は肉質が柔らかい部位は厚めに、歯ごたえがある部位は薄めにスライスするのがポイント。
赤身は少しだけ歯ごたえがありますので、スライスは2~3mm程度に薄くスライスするのがオススメです(肉質は硬くはありません)。
赤身の中でも、ヒレやロースはかなり柔らかい方ですので、3~5mm程度と若干厚みを持たせるのがオススメです。
霜降り
マグロで例えるとトロにあたる馬刺しの霜降り。 その柔らかさも特徴の1つです。
霜降りはサシの入り具合に比例して食感は柔らかくなります。3~4mmくらいと少し厚めでも食べやすく、馬肉の旨味とサシの甘みが感じられちょうど良いバランスが楽しめます。
バラ
バラ系は脂身が好きな方にオススメの部位になります。柔らかい部位ではあるものの、厚くカットしすぎると脂っこくて食べにくいことがあります。
オススメの厚さは「3mm」です。サクはモモや赤身ほど高さがないため、包丁を斜めに入れてカットしましょう。
タテガミ
タテガミは主な成分が脂なのにコリコリとした食感が特徴で、赤身と比べると少し歯ごたえがある部位になります。そのため2-3mm程度で薄くスライスするのがオススメです。
馬の脂は融点が30〜43℃※と低く溶けやすいので、解凍のために水に浸す時間も少し短めにすると、薄くスライスしやすくなります。
フタエゴ
馬刺し特有の部位であるフタエゴは馬1頭から少ししか取れない大変希少な部位で、馬のあばらの部分、豚肉でいうと豚バラに当たる部位になります。
フタエゴは見た目に特徴があり、脂身がお肉を挟んでおり三層構造になっていますので、お皿に盛り付けた際に紅白が交互に並び、いかにも希少部位!という感じがすごくキレイです。
独特の歯ごたえがあり、白い部分の脂みの甘みと、赤身の旨味が凝縮された味わいが特徴です。
歯ごたえが強いフタエゴは薄めにスライスするのがポイント。出来るだけ薄くスライスする方が初心者には食べやすいです。
馬刺しに慣れた方でしたら、少し厚めに切ってしっかりとした歯ごたえと脂の旨味の両方を堪能するというのも通ならではの楽しみ方となります。
まとめ
馬肉をカットする際は、部位ごとの特性を理解し、適切な厚みでカットすることがポイントです。柔らかい部位はやや厚めに、硬い部位は薄めにすることで、馬肉本来の美味しさを最大限に引き出すことができます。馬刺しを切る際には、それぞれの部位に合ったカット方法で、自宅で楽しむ馬刺しの美味しさをさらに深めましょう。
馬たらしの馬刺しは全てカット済みのため、解凍して盛り付けるだけで美味しく食べることができます。
忙しくて調理をする時間がないあなたにオススメです。ぜひ1度お試しください。