馬刺しってどんな種類があるの?プロの板前が徹底解説

フクシマ板長

馬肉と聞いて、多くの方が思い浮かべるのは「馬刺し」でしょう。馬刺しは、その独特の味わいで多くのファンを魅了しています。
しかし、馬肉について深く知る機会は意外と少ないもの。今回は、馬刺しの魅力を深堀りし、馬肉の種類や馬刺しの部位について、プロの板前が徹底解説します。

馬肉になる馬の種類

日本にいる馬は大きく4種類に分けられます。それは農用馬、競走馬、乗用馬、そして在来馬です。
競走馬には負けたら馬刺し、といったイメージがあるかもしれませんが、日本で食べられている馬はの多くは農用馬です。
農用馬はさらに重種馬と軽種馬に分類され、それぞれが異なる特徴を持つ肉質になります。

重種馬と軽種馬の違い

ではこの「重種馬」と「軽種馬」の違いは何なのか、それぞれ味にどんな特徴があるのかをご紹介します。

重種馬の特徴

重種馬は体重が重く、800kgから1tにも肥育される大きな体格をしています。この大きさは、肉の質感にも影響を与え、サシ(脂肪の入り方)が入りやすくなります。
体が大きいにも関わらず、重種馬は温厚で人懐っこく、従順です。細やかな感情を持ち合わせており、その性格の良さも飼育者にとって魅力の一つです。
ブルトン、ペルシュロン、ベルジャンなどがあり、これらの交配種が多く肥育されています。

熊本の馬刺しの特徴はなんといっても「サシ」。重種馬はサシが入りやすいので、熊本の馬刺しはほとんどが重種馬です。
サシが細かく入っているほど良い霜降りとしてランクは高く、高級で脂がのったおいしい肉とされています。

大トロ

軽種馬の特徴

軽種馬は重種馬に比べて体が軽く、サシが少ない赤身肉が特徴です。このため、軽種馬の肉は、より繊細で赤身が多いことが特徴です。
軽種馬の肉は、サシが少なく、赤身が多いため、味わいが異なります。これは、肉の風味や食感にも影響を与え、重種馬とは異なる食体験を提供します。

馬刺しの種類と部位

馬刺しの世界は、馬の種類だけでなく、食べる部位によってもその味わいが大きく変わります。ここでは、馬刺しの代表的な部位をいくつか紹介します。

  • 赤身
    赤身は馬刺しの中でも最もポピュラーな部位で、モモ、肩、ヒレ、ロース、イチボなどがあります。高タンパクで低脂肪、鶏肉と同程度のカロリーを持つ赤身は、さっぱりとした味わいが特徴です。販売業者によっては、上赤身、特上赤身といったランク分けをしている場合もあります。

    赤身

  • 霜降り
    霜降りはバラ、肩ロース、イチボ、ブリスケなど、サシが入った部位を指します。この部位の肉は、さっぱりしながらも甘い味わいがあり、口の中で溶けるような食感が楽しめます。

    大トロ

  • フタエゴ
    フタエゴは胃からあばらにかけてのバラ肉の部位で、こりこりとした食感が楽しめます。この部位は2つの脂肪層が特徴で、独特の食感を楽しむことができます。

    フタエゴ

  • タテガミ(コウネ)
    コウネ、つまりたてがみは、非常に希少な部位です。脂分とコラーゲン質で構成された白い馬肉であり、特有の甘みやコリコリとした歯ごたえが特徴です。

    タテガミ

  • 三角バラ
    馬肉の腹部から下腹部にあたり、霜降り肉の中でも最上級の部位になります。馬肉全体のわずか約1%しかとることが出来ない「超貴重部位」です。
    赤身と脂のバランスがよく、霜降りの部分は、脂がしつこくなくさらっとしています。赤身部分もやわらかく、まさに絶品です。

    三角バラ

  • ハツ(心臓)
    馬の心臓部分で、非常に低脂肪で高タンパク。独特の食感と濃厚な味わいが特徴で、鉄分も豊富に含まれています。

    ハツ

  • レバー
    馬の肝臓から取れる部位で、非常に栄養価が高く、特に鉄分が豊富です。独特の風味があり、新鮮なものは非常に柔らかく、クリーミーな食感を楽しむことができます。

    レバー

馬刺しの栄養価

馬刺しは美味しいだけはなく、その栄養価の高さで知られており、特に鉄分とタンパク質が豊富に含まれています。
そんな馬刺しの栄養価についてもう少し掘り下げて解説していきます。

鉄分

馬刺しに含まれる鉄分は、貧血の予防に非常に効果的です。鉄分は赤血球を作るのに必要なミネラルであり、赤血球は体中の酸素を運ぶ役割を持っています。
鉄分が不足すると、体が十分な酸素を得られず、疲れやすくなったり、集中力が低下したりします。また、鉄分は免疫システムの正常な機能にも寄与し、体を病気から守る力を強化します。

タンパク質

タンパク質は、筋肉の構築や修復、酵素やホルモンの生成に不可欠な栄養素です。
馬刺しのタンパク質は高品質で、体内での利用効率が高いため、筋肉を効率的に増やしたいアスリートや運動をする人に特におすすめです。
また、タンパク質は満腹感を長持ちさせるため、ダイエット中の食事にも適しています。

ビタミンB群と亜鉛

馬肉にはビタミンB群も豊富に含まれています。ビタミンB群は、エネルギーの生成、神経系の健康維持、皮膚や髪の健康に重要な役割を果たします。
さらに、亜鉛も豊富で、免疫機能のサポートや傷の治癒、味覚を正常に保つのに役立ちます。

馬刺しの選び方

馬刺しを選ぶ際には、新鮮さが何よりも重要です。今はネットで簡単に馬刺しを買うことができますが、信頼できる販売業者から購入すること、部位によって異なる味わいを理解しておくことが大切です。
馬刺しを選ぶ際の具体的なポイントについてご紹介します。

フクシマ板長

部位で選ぶ

馬刺しは部位によって様々な味が楽しめます。さっぱりとした馬刺しが好みなら赤身がおすすめです。赤身は臭みがなくあっさりとしているため、馬刺し初心者でも食べやすく人気があります。

通販では、赤身以外にも希少部位がお取り寄せできるのがメリットです。先ほどご紹介した、たてがみやレバー、三角バラなどは、なかなか食べることができない部位です。
現在、レバーに関しては、馬肉以外は食べることが難しくなっています。また、馬肉のレバーは牛レバーと違って臭みがなく食べやすいのが特徴です。

人数に合わせて選ぶ

多人数の場合は、ブロック肉を購入することがおすすめです。お好みのサイズに切り分けて楽しむことができます。
少人や一人暮らしは食べきりサイズの少量パックが便利。冷凍保存しておけば、いつでも解凍して楽しめます。

馬たらしの馬刺しは、忙しい現代人が自宅でも手軽に楽しめるよう、すべてスライス済みの馬刺しを提供しています。

調理済みタイプを選ぶ

馬刺しを調理したユッケは多くの方に人気です。自分で味付けするのが不安であれば、すでに味付けされたタイプやユッケ専用のタレを一緒に購入することをおすすめします。
ユッケ以外にも、ローストホースや馬刺しの炙りなども通販で購入することができます。

産地で選ぶ

通販の馬刺しは、ギフトとしてとても人気です。ギフトで贈る際は、産地にこだわってみるのもおすすめです。
国産の熊本馬の他、海外産ではカナダやメキシコ、アルゼンチンなどの馬肉があります。

まとめ

馬肉について深く知ることで、馬刺しの魅力をより深く理解し、楽しむことができます。
馬刺しは、その部位によって様々な味わいがあり、選び方一つで食体験が大きく変わります。

信頼できる販売業者から選び、新鮮な馬刺しを適切な薬味と共に楽しむことで、馬刺しの新たな魅力を発見することができるでしょう。

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